中国のスマートフォンメーカーがインド市場を席巻する理由

スマートフォンの時代について

2018年04月09日 10時54分

スマートフォンの時代は突然やって来た

中国のODMと組んで成功を収めたかに見えたインドの携帯電話・スマートフォンメーカーですが、スマートフォン時代はあっという間に
インドの市場をも飲み込んでいきます。
 
今まで低コストの携帯電話をダンピング販売してきたインドのメーカーには、スマートフォンのことなど知る人間はいません。
インドの企業は、国民のスマートフォンへの欲求が高まる中、何もできずに国際的な競争から置き去りにされるばかりでした。
 
しかし、Micromaxなどの企業は、投資を受け、ようやく研究開発に力を入れ始めます。
そしてインドのユーザーの声に応えるようにして生まれたのが「デュアルSIM」スマートフォン。
インドではデータ通信が高価だったことから、人々はSIMカードを使い分ける…こうしたインド人の特徴をくんだ端末がデュアルSIMスマホだったのです。
このデュアルSIM端末は、インド以外の新興国向けとしてもヒットしました。
現在のデュアルSIM、デュアル待ち受けとは全く別世界で、これらの端末は、データ通信用と通話用のSIMカードが入るシンプルなものです。
 
インドの携帯電話・スマートフォンメーカーは、このデュアルSIM端末により成功を収めました。
しかし、結局は低価格の携帯端末を作っていた頃と同じミステイクを犯していたのかもしれません。
彼らは中国のODMを買収し、低価格のデュアルSIMスマートフォンを、低価格携帯電話同様に市場に投入しました。
これにより2015年頃までは好調でしたが、この頃から中国スマートフォンメーカーの攻勢の前になすすべも無く崩れていくのです。
 

中華スマホがやって来た

中国の携帯電話・スマートフォンメーカーは、インド市場を注意深く観察していました。
インドの国民が欲しがる機能、欲しがる端末をよく知っていました。
中国のスマートフォン市場は、2015年頃、既に激しい競争から飽和状態になりつつありました。